ナイロン、ポリエステルの違いを詳しく解説

今、みなさんの身につけている洋服の素材は何ですか?

「ナイロン」「ポリエステル」

似ている素材ですが、皆さん何が違うか分かりますか?

衣類やバッグにもよく使用されているので、目にすることも多いですよね。

でも、この2つの素材についてあまり気にせず使われている方も多いかと思います。

ビサイユのバッグもナイロン製・ポリエステル製の2つの種類を素材別に使い分けています。

今回は知っているようで知らない化学繊維ナイロンの特徴について。

さらにメリットデメリット、ナイロンに似ているポリエステルとの違いについて詳しくご紹介します!

 

ナイロンとは

ナイロン(nylon)は、主に石油を原料とするポリアミドとよばれる

樹脂素材(合成樹脂)から作られた世界で初めての合成繊維です。

スポーツウェアやバックなどに幅広く用いられており、アメリカのデュポン社によって開発されたナイロン(ポリアミド)は、当初女性用ストッキングとして人気を集め、その後世界中へ広まっていきました

摩耗や摩擦に強く、耐薬品性にも優れているナイロン素材。

耐久性の高さや軽さなどの機能面とあわせて、合成繊維でありながら染色しやすいという特性も持つため、衣料品を中心に幅広く活躍している素材です。 

比較対象となることが多いポリエステルに比べると吸水性が高く、繰り返し変形に強いという無類の強度を持ちます。

ナイロンのメリット

ナイロンはとても摩擦に強く、その強度は綿の約10倍と言われています。

また、繊維自体に伸縮性があり、伸度はポリエステルより優れています。

  • 耐摩耗性に優れている(摩擦に強い)
  • 発色性に優れている
  • 吸水性が低いため濡れてもすぐに乾く(洗濯が簡単)
  • 弾力性がありシワになりにくい
  • 水による収縮がなく、型崩れしにくい
  • カビや虫害を受けにくいため保管し易い
  • 天然素材と比べて格段に軽い
  • 難燃性があり、比較的燃えにくい
  • 低温でも硬くなりにくい

ナイロンのデメリット

  • 熱に弱い
  • 吸湿性が低い
  • 長期間経つと黄ばみがでやすい

ナイロンが使われている商品について

ナイロンはその使いやすさから衣料品だけではなく自動車や電子機器のパーツなど

いろいろな分野で使われています。ナイロンてすごい!

  • ストッキングやインナーウェア
  • スポーツウェア
  • バッグ
  • カーペット
  • カーテン
  • 自動車や電子機器のパーツ類
  • 釣り糸
  • ギターの弦

ポリエステルの特徴

・コットンに似せた合成繊維なのでコシがある

・フリース素材や洋服の裏地などにも使われることが多い

・吸湿性が低いので早く乾く

・シワになりにくく型崩れしにくい

・衝撃に強く高温にも耐えられる

・洗濯による伸び縮みが少ない

・カビや害虫に強い

・薬品に強い(耐酸性)

ポリエステルのデメリット

・毛玉が出来やすい

・吸湿性が低いので汗などの汚れが生地に残りやすい

・静電気が起きやすい

ナイロンとポリエステルの違い

これまで説明してきたように、ポリエステルもナイロンも同じ合成繊維です。

では、どんな違いがあるのでしょうか。

汎用のナイロンとポリエステルを比較した、下記の表をご覧ください。

比較項目ナイロンポリエステル
摩耗 
引張強度 
耐衝撃性 
伸縮性 
吸湿性 
吸水性 
耐熱性 
耐薬品性薬品には強いが、 耐酸性は低い。薬品には強いが、 耐アルカリ性は低い。
燃焼性燃えにくい。 燃えた場合は、 毛の焦げたような臭いがする。燃えやすい。 燃えた場合は刺激臭がする。
軽さ 

ナイロンとポリエステルでは、多少差があるようですが、

製品として使用される際には、機能剤や仕上げ剤、繊維処理剤とよばれる化学物質が

繊維に練りこまれたり、繊維の形状を工夫することで性能を上げたりすることも可能なので

どちらが良いとは一概には言えないです。

ビサイユのバッグではその特徴をよく使って、同じ型でもブラックはナイロン、プリント系は印刷しやすいポリエステルを使い分けています。

デニールは繊維の太さを表す単位です。

「デニール」という言葉を聞いたことはありませんか?

D(デニール)とは、繊維の太さを表す単位のことで、

ナイロンやポリエステルなどの合成繊維では、

このD(デニール)という単位が使用されています。

9000mで1gの糸=1デニール(記号:D)

つまり、70デニールなら9000mで90gの重さの糸を、

600デニールなら9000mで600gの重さの糸を使っているということです。

9kmという長さで表すんですね! バッグひとつで何キロの糸を使っているのでしょうかね?

考えると夜ねれなくなっちゃいそうですよね。

感覚的は下記のように考えるとわかりやすいです。

  • 数字が大きければ、重くて厚い
  • 数字が小さければ、軽くて薄い
特集一覧